ポンコツエンジニアの読書記録。

30代のポンコツプラントエンジニアです。読書記録をつけることで、知識の定着を目論んでいます。

電験三種の試験を終えて。

2年間時間を費やした電験三種でしたが合格したことで学習終了となりました。

プラントエンジニアとしてどのくらい知識が定着しているか、何か新しい発見があるのでは?という気持ちから始めた資格試験でしたが、なんだかんだ受けてよかったです。

 

よかったと思ったこと

・勉強する習慣がついた

 3種取得の学習時間が1000h程度と謳われています。

 一方。統計局の調査によると学習時間は13min/weekとうそのようなデータでした。

 通常の仕事を行いながら3年間で1000/hということは1年333時間。月28h時間。

 1日1時間程度の勉強が必要です。ということは、一般社会人の5倍は勉強することに

 なります。子育て現役世代ではこの一時間の確保も難しいと思います。

 それでも根気よく空いた時間で勉強する習慣が手に入りました。

 

・電気の知識を棚卸できた。

 国内で電気試験したり、系統図読んでいるとさらっと流しているところを地味に

 ついてくる試験問題。いい棚卸になり、知識が定着しました。

 一方、特高サイリスタなど、技術屋としてまだまだ知らないといけないことも

 痛感しています。

 

・知らなかったことを知れた。

 4機を問われる機械はあまり馴染みがなく最後まで苦戦しました。

 電気盤の操作中心の業務だと、モーターの原理など気にしてなかったですが、

 ここで触れたことで制御、動作原理が頭に入りました。いろいろ計算して

 モーターも設計されてるんだと思うと、ありがとう回転機担当の人たちって感じ

 です。次からはいい加減な問い合わせや文句のメール打つの控えます。

 

悪かったこと

・時間かかる

 4つも試験あり年一回(最後は上・下二回になった)の試験のため、地味に休めない

 長距離走を走らされてる感じです。別の用事に時間を割かれると、

 あぁ。今日勉強してないな。って頭をよぎってしまう瞬間がちょっと嫌でした。 

 

・落ちた時の絶望感

 落ちた瞬間、こんなに時間割いて落ちんのかよ。金の無駄じゃんかってすごく

 自分が嫌になります。まぁ自分と向き合えますが負けた感があって嫌ですよね。

 

なんだかんだデメリットは少なかったのかと思います。この資格が何の役に立つか

いまいち掴めてないので、そのうちどっかで役立つだろうと思ってるぐらいですが、

せっかく身についた勉強習慣を無駄にしたくないので、次の資格でも取ろうと思って

います。次は簿記か技術士か。

週報を書くということ。

プラントエンジニアとして働いている私が、現在所属している会社と以前所属していた会社の企業文化が大きく違うのでその違いに関してまとめていこうと思います。

エンジニアリングという業態で飯を食べているにも関わらず、企業文化が違うことで業務のやり方も変わるんだなと思った次第です。

 

それでは、1つ目。タイトルの通り報告書に関して。

 

現在所属している会社には週報という概念がありません。でこの週報の文化が無いと何が発生しているか感じたことをまとめます。

以前の会社だと、所属課の週報に加えてプロジェクト週報、それこそ現地建設中は

お客様提出用の現地週報とそれこそ毎週3つの週報を書くぐらい報告書が多かったです。(さらに新入社員のときは日報まで出す仕組みになっていました。)

 

中身としては

 【所属課の週報】

 自分が携わったいるプロジェクト(複数ある場合は複数)と課内で取り組んで

 いる業務の進捗とその懸念などを纏めて記載。

 メインはプロジェクトに関する週報でその内容はほぼプロジェクト週報と同様。

 どちらかというと課内メンバー向けに必要なアウトプットを主とした内容。

 発信先は課内のメンバーに発信。

 【プロジェクト週報】

 プレジェクトに対する週報でエンジニアリングスケジュールに対しての進捗と

 懸案。特に他課や今後顕在化するであろう懸念などを書いてプロジェクトで共有。

 発信先はプロジェクトメンバー全員に発信し、何が起こっているか周知。

 【現地週報】

 現地建設中の進捗とその懸念を纏めた週報。プロジェクト週報の延長だが現在進行系

 の内容となるので緊急性が高い報告書となる。

 

 いずれの週報も各システムに登録するので、自分は関係者に一斉に配信でき、みんな

 見たいときに皆がアクセスでき記載者が抱えている懸案を共有できる仕組みになって

 います。

 

 一方、現在所属している会社はこの週報という文化がありません。

 なので、みんな何をやっているかわからないのです。同じチームのメンバーが

 どんな業務を行っていて何をどれ位抱えているか全くわかりません。

 なぜなら誰も定量的に物事を一定の期間で区切って報告すると言う文化が無いから。

 その結果生まれるのは、対話重視のコミュニケーションによる確認となります。

 これ一見聞こえはいいのですが非常に厄介で、

 ・聞いたことはいずれ忘れてしまう。

 ・聴衆者は確認した気になってしまい定量的な判断が疎かになる。

 ・話者もわかるところで話すので全体を捉えた表現ができない。

 ・確認の回数が多くなって結局時間を消耗する。

 ・聞かれない限り他人の業務にも興味を示さなくなる。

といったことが起こっていると思います。

 なので、

 ・追い詰められてから定量的な判断となる資料を作り出す。

 ・オーバーフローしてから発覚するので他の人に急に仕事が降ってきたりする。

 ・別の人が同じような資料を作って同じようなところで躓いていたりする。

 ・曖昧なコミュニケーションチャネルが形成される。

 といった事がしょっちゅう発生します。良くないですね。

 

以前の職場だとなんでめんどくさいなー。と思っていましたが今となっては

 ・他の人が何をやって何で躓いているか確認できる。

 ・習慣で報告しないといけないので、各報告のアウトプットは定量的なもので表現

  できる。

 ・懸念、疑問を課内、チーム、プロジェクトと共有してアイディアをみんなから

  募集できる。

 ・止まっているところがわかるので上長も仕事を振りやすい。

 ・業務のブロックが定量的な形態へと昇華する。

といったメリットがあると思いました。

 これって結構なメリットで現状を全員で共有でき、業務もスリム化され曖昧な

 アウトプットが不要となり、余計な業務も減る。かつ他人の止まっているところを

 拾ってあげることもできます。(こればっかりは面倒みの良さも係数として入ります

 が。)

 本人が使う時間は報告書をまとめる1,2時間程度。一方対話重視のコミュニケーション

 だと毎日meeting開いて業務報告して1x5 =5時間程度。月では16時間近く差が出てき

 ます。

 報告書ってめんどくさいですが、戦略的に使うと結構な使い道があって、最近組織で

 戦う仕組みを作るってこういうことなんだなーとちょっと思った次第。

 今の組織が決して悪いわけではないが、改善の余地はあるのではないかと。

 というわけで今週の週報は完了。

 

 

 

  

 

 

 

#34 ナミヤ雑貨店の奇蹟;雑貨店で繋がる未来と過去

有名な作家 東野圭吾の作品ですが、初めて読みました。

 この前、高田豊後に行った時にロケ地として非常に推していたのでどんな内容の物語か気になったのが始まり。

何故か昭和の雑貨店が現在とつながっていて、現在の雑貨店は昭和の時とつながっているという話。

その中で、雑貨店と児童養護施設で関わる人たちが手紙を通じて関係が連鎖していきます。

よくわからない所

・なんで雑貨店は過去と繋がるの?

・なんで過去の雑貨店は現在に繋がるの?

児童養護施設の関係者とナミヤは元恋人だけど、なぜそこに強いつながりが?

・雑で稚拙な文書に対して、なんでみんな真面目に受け取り返信できるのだろう。

・学もないコソ泥の3名は何故現在と過去という時空を超えた関係性を論理的に溶けるのか。など。

なんでって思って読んだらきりがないなですが、これでいいんだ。最後はスッキリするから。

人の心を理解する人間になるにはフィクションを読むと良いという助言に従い読んでみましたが、やっぱりノンフィクションや科学系の本が楽しかったな。というのが感想。

でも、次に取った本は、またフィクション。さて読むか。

 

 

ナミヤ雑貨店の奇蹟

ナミヤ雑貨店の奇蹟

  • 発売日: 2019/10/16
  • メディア: Prime Video
 

 

#33 となりのイスラム;イスラム圏で仕事しているから先ずは知る!!

読書記録が途絶えて5ヶ月。この間に韓国行ったり、ドイツ、ポーランドと出張したりと海外旅行しまくりで、9月からイラク駐在。

インターネットの環境も悪く、銃撃戦が起こるこの国で、ブログを書くこの瞬間は現実から離れてしまいます。

表題のとなりのイスラム

イスラム圏内に住んでイスラム文化が強い地域で仕事をするということは、この文化、宗教を知る格好の機会です。でも、自分が経験した一面的な部分を全体化してしまうのは非常に世界が狭くなるので、まずは比較対象をということで読んでました。

これで、自分が経験したことと比較、吸収できればいいなって思います。

 

イスラムについて学んだこと。

1.人口:イスラム教徒は15,16億人もいる。けっこういる。

2.宗派:シーア派スンナ派

    少数派がシーア派で多数派がスンナ派

    シーア派ムハンマドの後継者の一人、四代目カリフのアリーとその11人の

    子孫を崇拝する人たち。逆にスンナ派は弟子みんなを崇拝。少数なのに、

    イラン、イラク、シリア、レバノンはこのシーア派で占められている。

3.遅咲き:ユダヤ教キリスト教イスラム教とイスラム教はキリスト教より600年

     後に商人の宗教として産声をあげた!

     三つとも一神教を掲げていて、預言者が違うだけ。キリストだったり、

     アブラハムモーセだったり、そんな中イスラム教はムハンマド預言者

     だった。ムハンマド預言者であって神じゃないみたい。

     神は一人だから、キリストの存在や、モーセも認めるけど、神化してるのが

     気に入らないらしい。あいつ預言者なのに神面しやがってみたいな。

     神が同じだから、名前も似ていて、イブラヒームはアブラハムから取ったり、

     ダウトオウルはダビデの子。ダビットソンだったり。と似たり寄ったり。

4.イスラム教の概要

(1)アッラーに従う。

 イスラム教の絶対的基本は彼らの神様「アッラー」に従うこと。

 どう従うかというと、この世のことすべてを「唯一無二の神アッラー」に委ねる。

 善も悪もすべて丸投げしちゃえっていうのが、基本思想。

だから、、、

 ・儲かっても儲からなくても神の決めたこと。儲かった時は、神に対して貸付という

  形で喜捨する。

 ・試験に受かっても落ちても神が決めたこと。

 ・神の下にある人間は平等。人間同士の間に身分の差はない。人種、民族、出身国

  で線を引かない。

(2)六信五行が基本

 六信:一.アッラー 二. 天使 三.啓典 四.使徒 五.来世 六.定命

 五行:一.信仰告白 二. 礼拝 三.喜捨 四.断食 五.巡礼

信じて行うって結構やること多いなって思いました。

 

一応学んだ事、へーって思った事。

ハラール認証はなくても平気。 

   イスラム教徒の人の判断基準だったので驚き。神が認めたものを食べれて、その判断

 は個人に任せているから得体の知れない所からの承認は承認ではないという考え方。

 正直にこれには何々が含まれていて、こういう食べ物ですっていうのが良いみたい。

 で神様と折り合いつけて食べてね。ってことみたいです。

 自分と神様との落とし所があれば良いのか。

・酒が禁止になった理由。

 信徒同士が酔っ払って、喧嘩になった挙句、ラクダの頭で人を殴ったから。

 で、門弟ウマルがなんとかしてして下さい。ってアッラーに頼んだら、

 「よし!禁酒しよう」ってなったとの事。おいおい。子供じゃないんだから。

 でも、実は酒が大好きなのか、こんな記述も。

 「畏れ身を守る物たちに約束された楽園の喩えは、そこには腐ることのない水の川

  、味の変わることのない乳の川、飲むものに快い酒の川、純粋な蜜の川がある。」

 やっぱり酒の飲みてーんじゃんか!って思っちゃいます。でも、アッラーがいった

 から、死んだら欲望に溺れよう♪なんて思ってるのかも知れません。

・初期のキリスト教の布教拠点はトルコにあって、キリストの布教が西洋化と繋がる。

・血が残っているの肉は食べられない。

 トルコ人シシケバブ焼いてる時、カリッカリに焼いてるのを覚えてます。

 腹壊すからなって思ってましたが、実は血が残っているのを食べちゃいけないみた

 い。ありがとう。トルコ人。このおかげで、お腹壊さなかったよ。

 

ちょっと解せなかった事。

章題に「ほんとは優しいイスラム教徒」って書いてました。

ほんとは優しいって。ヤンキーにあいつほんとは良いやつだよっていってるみ

たいだけど、作者的にはいい奴ららしい。だけど、著者も基本は優しくないけどねって

いう本音が見え隠れしてて、やっぱりヤンキーとヤンキーに近づく一般人の間柄にみえちゃう。

で、この章で書いてあることは、子作りのこととか、基本的には家族で行動し、パーティーもみんな招待が基本姿勢です。といった内容が掲載されています。

これで解せなかったのは基本的に現在のリベラルな思考からは異なっているけど、彼らは、人間に線を引かない。神の下では皆平等という精神でいるんだから優しく、差別なく接していけば決して悪い人たちではないよって書いているように受け取りました。

でも、線を引かないって宗教関係なく基本的な概念として存在しているし、特別イスラム教だからってわけでもない気がします。線を引かないと言いつつ、現在の中東対立は線を引いた結果が今のような状態になっています。

ここで、国家の人民がリベラルな考えを推し進めたら、もっと融和したら変わってたかも知れないですが、頑なにルールのもと行動したため、現在のように宗教が表立って分断の象徴になってしまったのかなって思いました。

そうじゃなければ、こんなにも紛争増えないんじゃないかと。

 

今まで中南米、アジア、中東、ヨーロッパで仕事した経験上、個人的には多国籍で仕事する時は、相手の考えも行動規範もまるっと受け止めて、分かった上で仕事をしてくっていうのがいいんじゃないかなって考えてます。

言い換えれば、俺は俺という超コンサバな考えと、俺は俺だからこう進めるんだっているプログレな考えを崩さず進めてます。

そのためには、個人単位で区切りをつけない。受け入れ受け入れてもらうという姿勢を常に持って真摯に対応してます。そうじゃなきゃ、個人的にも仲良くなれないし。

 

 ということで、今回はイスラムについて学びました。

友達として接するなら気をつけないとなって事を多く学べて、彼らの思想基準が見えた気がします。とりあえず、わからないことは素直に聞いて、折り合いつけるのがいいかな。って思いました。

 

 

となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代

となりのイスラム 世界の3人に1人がイスラム教徒になる時代

  • 作者:内藤正典
  • 出版社/メーカー: ミシマ社
  • 発売日: 2016/07/17
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

 

    

 

 

#32 さよなら未来;編集者の画素数にあっぱれ。

Wired日本語版の編集長である、著者が過去のエッセイや記事をまとめて出版された本です。

この作者にもWiredにも興味を持ったことなかったですが、編集長ってどんな事を思って記事にして、どういった思考なんだろうなって思って買ってみました。

一人のサラリーマンが本を出すって凄いなって思うのと同時に、確かに言葉の使い方や選び方がすごく上手でおしゃれだなって思います。やはり、Publicに発信するという仕事って、ここが上手じゃないとダメですよね。

 

コラム調の記事がたくさん収録されていて、短編小説を読んでいるかのようにサクサク進みます。

この視点から、この表現するんだー。なんてブラン管テレビぐらいの画素数しか持ち合わせていない、私の語彙力では到底思いつかないような、楽しい表現が並んでいます。

会社のレポートでは使うことできないですが、ブログでこれ書いたらすごいな。って思いました。

印象に残ったところを備忘録に。

1.お上は見ている

そもそも「サムライ」をやたらと持ち上げる風潮は、いつ頃から一般化したのだろう。江戸時代のある時期を過ぎたあと、サムライは、ほぼ「官僚」と同義であったはずで、その官僚機構は、いつの時点からか組織防衛を旨とする、保身と形式主義の権化と化したというのがぼくのうがった歴史認識でそんなもの後生大事にありがたがっているのは、どういう種類の欺瞞かといつも首をひねってしまう。

中略 

水戸黄門などの時代劇を通して)僕らはそれを通して「お上は見てくれている」「お上は正しい」という認識をそれとなく刷り込まれているような気がしてならない。そしてそれをセットでサムライという存在に根拠のないロマンを感じるよう何と無く仕向けられた気がする。

 とか、

いまどきの「ガヴァナンス」は「統治」ではなく「自治」という方向へと姿を変えつつある。中略

水戸黄門は来ない。暴れん坊将軍も来ない。なら自分たちでやる。それは、案外風通しのいい世界なのかもしれない。

 みんながビクビクしながら国の政策に身を任せている世界を水戸黄門とサムライで表現しています。歴史と現実を俯瞰的に見ている表現だなーって感じました。

2.分散と自立

「分散」ということの価値について、小児科医、科学者で自信が脳性まひ患者である熊谷晋一郎さんの言葉が焦点に当てられています。

車椅子生活を送る熊谷さんは、東日本大震災があった時に職場である研究室から逃げ遅れた。エレベーターが停まってしまい、研究室のある五階から降りられなくなってしまったのだ。

「そのとき、逃げるということを可能にする"依存先"が、自分には少なかったことを知りました。エレベーターが止まっても、他の人は階段やはしごで逃げられます。五階から逃げるという行為に対して三つも依存先があります。ところが私にはエレベータしかなかった」。

その体験から、彼はこう考える。

一般的に「自立」の対義語は、「依存」だと違いされていますが、人間はものであったり人であったり、さまざまなものに依存しないといきていけないんですよ。だから自立を目指すなら、むしろ依存先を増やさないといけない」。

 そうですね。本当にそうだと思います。これを給与と解釈しても同じかもしれないですね。三つの依存がある人と、一つしか依存先がない人を比べると格段に前者の方が自立しています。

投資の本を読むと、分散投資=リスク分散と書かれていますが、まさにその通りです。

生活に必要な物資は極力分散しないとなっと改めて考えさせられる一文でした。

 

この本を通じて、俯瞰的な中立的な物事の見方の参考になりました。着床をどこに置くか。その着床の表現の仕方が上手でなんども確かに。って思えて、読んで良かったです。

ただ、著者の音楽の知識に全く追いつかず、読んでいる時は活字の上を滑っている思いでした。気になった音楽を聴いてみようと思います。

 

 

#31 男の子の 本当に響く 叱り方褒め方;男の子ってこういうもんなの??

うちにも2歳の息子がいるので、気になってAmazon Primeで無料購読してみました。 

 本当に響くっていうけど、本当かな?というのが素直な印象です。
女性とは性別、育っている環境、友達が違うので、小さな男の子の社会ってこういうんですよっていう紹介をお母さんに説明しています。でも、なんか納得できない文書が多かったです。
 
例えば、男の子の特徴として
0歳:この時期は男女の違いは無いようです。でも、この頃から、男性ホルモンが分泌されており、徐々に男の子になっていくようです。
1歳:ハイハイが始まると、ずっと動き回っている。少し目を離したらとんでも無いところにいる。塵などのゴミを食べている。
2歳:新しい服は、泥水と砂にまみれ。頑固になっていき、「いやや!」「自分で!」
という聞き分けのない子になっていく。でも、失望しないでください。息子は恐竜なんです。暴れん坊なんです。
と綴ってます。
 
なんか違和感ありますよね。だって、いやいや期ってどの子も来るでしょ?
恐竜ってなんだよと。暴れん坊の女の子は恐竜でもなんでもないのかよって思いました。恐竜じゃなくて元気な男の子じゃんとも思いました。
もしかして、男の子が全くわからない、お母さんを対象としているので、お父さんにはこの感じわからないのかな。さらに、
9〜12歳:「一番おバカな頃」と綴っています。
いやいや、おバカな頃じゃないし、中学校受験する子は勉強に熱中していて頭が成長している頃じゃ無いの?って思ってしまいました。
 
 あと、叱り方ほめ方が基本的に記載されています。
・男の子はその場しのぎで考えるので、怒っても何に怒ってるのかわかって無いですよ。
・褒める時は認められる願望を刺激するように、努力した事柄(結果じゃなくて道筋)
や自分の得意なことやできることを褒めたり、人の役に立っていると実感し自分自身の力でやりきった内容をたくさん褒めましょう。
と記載しています。
褒めるところは同意できますね。その方が、自尊心が保てますし、本人も自信がつきます。
でも、怒り方は納得いきません。怒り方がいけないんじゃ無いの?って思いますよね。
仕事のミスなのに、生活態度で怒られるみたいな的外れな怒り方してるだけでしょって感じがしました。
 
褒め方はなるほどね。って思う内容がありましたが、終始主観的というかデータに基づいた説明がなされておらず、 なれない本でした。
 褒め方は参考にして、息子と接していこうと思います。

 

男の子の 本当に響く 叱り方ほめ方

男の子の 本当に響く 叱り方ほめ方

 

 

 
 

 

#30 日本人の勝算;もやっとしていた生産性と最低賃金

読書記録をwebに公開し出して、ようやく30記事目になりました。

継続は力なりという言葉をポジティブに捉えて、コツコツと記事を積み上げます。

 

さて、今回読んだこの本。日本人の生産性の低さを多側面から立証。かつ最低賃金を上げることで、人口減少x少子化x資本主義で生き残れることを検討しています。

この本の著者 デービットアトキンソンさんは日本に住んで30年とのこと。かつこの本を執筆するにあたり、 118人の論文やレポートに目を通したそうです。

日本経済向けにしっかりと記述したことがわかります。

 

 著者は一貫して、最低賃金と生産性の向上を訴えています。

この本で勉強になった内容は、

1.デフレ圧力の要因

なんでデフレってなくならないのかな。って思ってましたが、そういう仕組みだったのかと勉強になりました。

・日本ではこれから人口が減るので、学校、美容室、食料品、車、住宅などなど、人間の数に依存するモノとサービスの需要が減ります。

・生き残りのためのもっとも安易な戦略は、価格を下げて他の企業の体力を奪い倒産に追い込むこと。

・通貨量x通貨の取引流通速度=物価x総生産

 

人が減るとその分成長速度は鈍化しますね。あと、お金を使う人が減るとデフレ圧力が増加します。今の日本は人口の激減と少子高齢化が同時にやってきてます。超恐ろしいです。まだまだデフレは続くのか。。。物価上昇しないと企業の売り上げも上がらないので、結果的に株価も上がらないですね。

これに対してアメリカは人口ボーナスで稼いでいると書いてます。アメリカのインフレに期待して投資し続けた方が勝ち組になる可能性が高いです。

 

2.日本人の生産性

日本人の生産性は世界28位と低い位置にいます。GDPは世界3位なのになんて身を粉にして働く国民でしょう。まさに時間の無駄遣い。

日本の生産性の低さに著者は中小企業が多すぎることを言及しています。

中小企業が合理化しないかぎり、生産性はあがらないでしょうね。。

 

3.女性の社会進出

生産性の向上と最低賃金の向上に対して女性の社会進出にも言及していました。

先進国では、女性活躍の課題を一般的に3種類に分けているそうです。知らなかった。

「Glass Ceiling」: 女性が候補に上がってもなかなか役員などの高いレベルに出世できないこと

「Frozen middle」:中間管理職にとどまること

「Sticky Floor」:最低賃金で働いていており、そこから這い上がれないこと。

社会進出論は一般的にGlass Ceilingが焦点とされていますが、残り二つが大多数であり、ここをなんとかしないといけないですね。。。著者に共感。

 

もっとまとめたいことはいっぱいありましたが、この辺にしておきます。

この人の著者を初めて読みましたが、面白かったです。他のも読んでみようと思います。

 

日本人の勝算: 人口減少×高齢化×資本主義

日本人の勝算: 人口減少×高齢化×資本主義