#10 クラッシャー上司;人の気持ちになって仕事をしよう
パワハラが横行している職場に勤めている私はクラッシャー上司の傾向と対策を学ぶためにこの本を取りました。
というのも、入社して以来、クラッシャー上司以外と、仕事したことなかったからです。
-時差があるのに平気で現地時間の真夜中に電話してきて、電話を取らないと人格を否定
するメールを送信してくる上司。
-基本的に人格否定と相談にも乗らそうとしないパワハラ上司
-大多数にこいつのいってることは信用ならないと中傷メールを送る上司。
-自分がコミュニケーションを取れないことを隠すために、人を悪者扱いして日本に報告する上司
-不倫して仕事をしないにも関わらず、仕事のミスと進捗の遅れは全て部下の責任にする上司。
-少し成果が悪いだけで、日常的に長々と問い詰めてくる上司。ただ、原因を正せばその書類にサインしたことが原因であったりするのに、本人は忘れていたり。
こういった上司に恵まれた!?おかげで、どこにいっても粛々と仕事をするすべと自分を守る術を身につけたわけですが、ほぼほぼトラウマです。
さて、著者は精神科産業医として活躍しておられ、実体験と知見をベースにクラッシャー上司を考察されています。
まず、クラッシャー上司は以下の二つの特徴を持っています。
・他者への共感が足りない、あるいは欠如している。
・自分は「善」であるという強い認識
こういった上司を良しとしている会社は日本企業には多いですよね。特に大企業。
上記の延長になりますが、プライドが高いのか意見を曲げなかったり、明らかにイライラしていたり、人を貶めたり。自分も大企業と呼ばれる会社にいますが本当にうんざりします。下手に高学歴だからプライドが高いのかもしれません。
と、会社の人を思い浮かべながら、この本を読み進めていくと、ある一つの記事で自分の事言われてるんじゃないかといった内容が紹介されていました。
それは、「表情ひとつ変えない雪隠づめ」上司。
この上司は、人を褒めることが出来ずに、問題に対して声を荒げず、同じトーンで、矢継ぎ早に次から次えと言葉を繰り出し、仕事を将棋の指し合いゲームのように捉えています。これを読んで、非常にショックでした。というのも、仕事における普段の口癖が「これは詰将棋ですからね。」とよくいっているので、しかも、記載のようなやり方で、身内にも客先にも説明して論破していました。
だから、この上司の記事を読んだ時も少なからず、共感してしまいました。共感力のない上司を描いているのに。
確かに、問題にぶち当たった時は、詰将棋のように解決していき、何人ものスタッフがきつそうにしていたのも事実です。しかし、問題を解決するためには、仕方が無いと思っていましたが、違いました。理詰めで返すようになったのも、先の上司たちのパワハラがあったからこそ、自分を守るための仕事のやり方でしたが、いつの間にか自分もクラッシャー上司になっていました。
ここで、こういったパターンには、共感力がなくとも、次のステップを踏めば部下の満足度が上がる。=クラッシャーでは無くなると著者は書いています。
それは、
1.成功までの努力の「過程そのもの」を褒める
2.成功した結果を「論理的に評価して」褒める
3.成功をともに喜び、共感する
4.次の成功への期待を表明して課題を呈示する
これは、実践あるのみですね。嫌で嫌で仕方が無い上司たちと同じ括りにならないためにも。
著者は本の中で、クラッシャー上司を生む日本の会社として、仕事のやりかたや現代の風潮が原因だと記載し、「クラッシャー上司を生むような職場や会社には過重労働と各種ハラスメントが横行している」と書いています。
本当にそうだと思います。だって、私の仕事も常に残業120時間近く働く過酷労働環境です。読めば読むほど、ショックを受けるでも考えさせられる本でした。
最後に、人の心に共感してクラッシャー上司にならないためには、リベラルアーツの学びが大切なようです。人間の心を描いた小説や人物評伝や文芸などに触れると良いと書いていました。
ビジネス書が好きな私ですが、これから文芸や小説に触れていこうと思います。
自分が最も忌み嫌っている、上司たちと同じようにならないためにも。
今の自分はまだ120時間残業から抜け出せていません。
この本でいう、ワーカーホリック状態かストレスフルの状態が続いていて、麻痺している状態です。
自分を正当に客観視できたこの書籍。読んでよかったと思います。
クラッシャー上司 平気で部下を追い詰める人たち (PHP新書)
- 作者: 松崎一葉
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2017/01/14
- メディア: 新書
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