#13 エネルギー(上)(下);利権ビジネス小説
エネルギー業界に関して何か読みたくなり手に取りました。
-サハリンプロジェクトを狙う商社マン
-燃料トレードを生業とするトレーダー
-イラン油田ビジネスに邁進する商社マン
-環境団体の人々
-エネルギー関係の議員と官僚
エネルギービジネスに関わる上流側の人々の仕事ぶりを見ることができます。
著者は三菱商事に勤務していたときの経験をもとにこの本を執筆しているようですので、フィクションといいつつノンフィクションに近い小説ではないでしょうか。
エネルギー産業に関わる身としては仕事を取ってくるまでの政治的、ビジネス的な各要人思惑がこうも働いているんだなと感心した次第です。
発電プラントをつくる身としては現場ではお会いする事もあるものの、商社の人たちが何をやっているのかよくわかりませんでしたが、こういう事をしていたんですね。
文中の中東やメキシコの雑談部分は"業界あるあるネタ"でクスッとしてしまう内容もあり、一度中東ビジネスをかじっていたら共感できることもあると思います。
入り込みやすい分野だったので楽しく読めました。プラントエンジニア、商社マンにはオススメです。