ポンコツエンジニアの読書記録。

30代のポンコツプラントエンジニアです。読書記録をつけることで、知識の定着を目論んでいます。

#16 渋谷ではたらく社長の告白;社長業の辛さ。

サイバーエージエント社長 藤田 晋さんの自伝です。

顔採用。キラキラ社員。で有名な会社の社長さんの本なので敬遠していましたが、この本を読み終えて、社長の印象変わりました。

思いに向かって、愚直で折れない経営者でした。書き方も成り上がりを自慢するのではなく、必死にもがいて、考えて、人に恵まれてたことを感謝してと、起こったことを素直に書いてくれているおかげで非常にテンポよく読めます。 

この本を書いた時の社長は31歳で自分と同じ年齢。この年齢に売上267億円、最終利益で40億円の会社を経営され、ここまで至る努力に感服です。

 

この本を読んで非常に参考になったのは、

1.目標を達成するためへの強い思い

経営者になりたいという思いで、大学生の頃からベンチャー起業で働き出し、結果を出すことに集中してたこと。さらに、就職してからも、「将来21世紀を代表する会社をつくること」。を念頭に新入社員で浮かれる事もなく、実績作りのために毎日終電ギリギリかつ土日も働いた事。

土日休んで、金曜日には合コンに行く浮き足立った新入社員が多い中、ここまでされては確実に同年代とは差が生まれるはずです。高いモチベーションを維持してハードに働いており、脱帽しました。

仕事で抜きん出るには、愚直にハードに取り組み身に着ける事が大事なんですね。昨今残業規制で労働時間が限られる中、このぬるま湯に浸かるだけでなく、いかに自発的に自分を追い込んで仕事を体得する必要があるか学べました。

 

2.経営者に好かれる

この本では、数々の社長、専務といった役員陣が登場しています。通常、大学生や社会人一年目の社員がこんなにも沢山の役員に会えるわけもなく、そこから道やヒントをもらっています。これも、社長が貪欲に仕事をし実績を上げ、評価される位置にいた事や文中の、

「ハッタリでもいいから、とらあえず実績を口にだして言ってしまって、次に会うときまでに本当に実績を作ればいいんだ」p375

 のように役員陣にも言えている事。これを達成し続けている事が道を示してもらえる秘密なのかなと思いました。レイヤーは違えどどの場所に行っても仕事にコミットするということは重要で、信頼を得ます。やっぱり、結果を出し続ける習慣が必要だと感じた瞬間でした。

 

3.ストレス耐性

 インターネットバブル崩壊後に株価が低迷しているとき、赤字のネットベンチャー代表として取り上げられ、批判が相次ぎノイローゼになりかけたそうです。株主からは投資先としての信用を問われ、世間からも非難を浴びている状況で理不尽な理由で断られたり、無理難題の要求もされる事もあったでしょう。

それでも、社長は折れずに、「どんな事があってもキレたらゲームオーバー」、「プライドが傷つけられようが、理不尽なことを言われようが、謙虚に、忍耐強く、何があっても絶対にキレない事」を胸に誓い取り組んでいます。

この思い、本当にその通りだと思いました。普段仕事をしていると嫌という程理不尽な状況に出会います。特に顧客からの要求が強く、キレたくなる事も多々あります。

でも、キレたら終わりです。関係も悪化し修復にも時間がかかります。

謙虚に、忍耐強く、何があっても絶対にキレずに、自分の考えた落としどろこに持っていく。相手に了承をもらえるまで続けること。勉強になります。

 

初めは、軽い本だと思いましたが、普段の仕事を見つめ直すいい機会になりました。

弛緩していた気持ちを締め直し、またハードワークに取り組もうと思います。

今年もどんどん、沢山働いてがんばるぞ!